同じ団地に住むネパール人の友人宅を見て思ったこと
私が暮らす団地は全部で9棟あり、世帯数もかなりの数です。
その中で、今年の春、偶然仲良くなったネパール人の友人宅へはじめて行きました。
知り合ってからは道端や子育て支援センターなどで会うと立ち話をする程度。
ゆっくり会うのは初めてです。
初めての訪問。
ランチをごちそうになるため、手土産にはデザートのチーズケーキを焼いて持って行きました。
インドやネパールの料理はレストランで食べたことがありますが、家庭料理を食べるのは初!
スパイスや香草を使った料理が大好きな私。とてもワクワクしていました。
また、同じ団地でも、異国の暮らしが垣間見れることが楽しみでした。どんな部屋かなぁと思ったり。
着くなり驚いたこと。
とにかく部屋にモノがない。
数々のミニマリストやシンプルなインテリアを見てきた私でも、唖然とするくらい。
ダイニングにはキッチン、冷蔵庫、オーブンしかなく、あとはガランとしていました。
リビングも、テレビとテーブル、小さなソファに、
小〜さなクッションが1つ。
リビング横の寝室も、ガランとしていました。
子供のモノが入っているというダンボールが部屋の隅にトンと置かれ、狭いだろう4.5畳の寝室も、家族3人ゆったり寝れるだろうな、という印象でした。
その日はランチをごちそうになった後、私がケーキの作り方を教える予定でした。
念のためケーキ作りに必要な道具一式を持って行ったのですが、すべて必要なく、友人宅にそろっていました。
彼女が見せてくれたキッチン道具は、キッチン収納に入りきらないものもあり、それらは大きなタライのようなものにドサッとひとまとめに入っていました。
そして冷蔵庫の脇に無造作に置かれ、必要なものはだいたいそこをのぞけば簡単に見つかりました。
あ、これだけでいいのか。
収納と言えるのかも疑問ですが、1つの大きな入れ物にドサッと入れる。
簡単すぎて私にはない発想でした。
今の日本の暮らしに慣れてしまうと、あまりにモノが簡単に手に入るため、収納道具や家具にこだわり過ぎているのかなぁ、と感じました。
見せる収納、見せない収納という以前に、しまうモノが最小限で、しまう必要がないというネパールの友人宅。
無造作にひとまとめに置かれた道具も、全く部屋の印象を変えてはいませんでした。
友人である彼女の旦那様が、
ネパールでは一部の人以外は本当に質素な暮らしをしている。モノが少なくても暮らせる。
と話していました。
質素な暮らし。
欲しいものはすぐ手に入れたい。
質素とは正反対の暮らしを求める人が多い今の日本。
私のその一人でした。
でもシンプルな暮らしを志してからも、
右往左往しているのはなぜか。
それは、質素な暮らしの経験がなく、
どの程度モノが少なくても暮らせるのか、
知らないだけかもしれません。
美味しいごちそうを振舞っていただいただけでなく、
多くの気づきを得ることができた日でした。
自宅に帰るなり部屋を見渡した私。
スッキリしたかなぁ、と思っていた我が家も、
モノで溢れている。久しぶりにそう思いました。
シンプルな暮らしを追求したい私ですが、
モノが少ないことが良い、ということでは決してないと思っています。暮らしやすいかどうか、が一番。
今日は、同じ住宅事情でもこんなにスッキリした部屋で、じゅうぶんに揃った最小限のモノで暮らしている友人宅を見て、改めてモノのあり方を見直すことができました。
明日からさっそく、
キッチン周りからまた始めたいと思います。